12月16-17日にふもとっぱらで間伐祭りというイベントを企画・開催しました。主旨は一般の人や学生を交えて、間伐方法について考えてみようというものでした。特別講師に東京農業大学造林学研究室の河原輝彦教授をお招きして、従来通りの間伐と列状間伐の作業性や収益性について比較・検討を行いました。参加者は、学生22名、一般8名、大学教員2名、林業家3名の総勢35名で、寒さが増してきた朝霧高原ではありましたが天候にも恵まれ、皆さんが真剣に特別講義や間伐計画・作業に取り組んでいました。河原教授から、列状間伐の始まりや意味についてご教授頂き、列状間伐は1つの方法でありその始まりや意味を理解した上で使うことが重要でコストダウンや収益性に優れるが、森林の保育作業としては可能な限り定性的定量間伐を行っていくことが最適な山作りの方法であることを感じとりました。今回の間伐は、42年生のヒノキ林で行いました。従来通りの通常間伐区・列状間伐区・無間伐区と20m×20mの標準地を3つ設定しました。間伐前の収量比数は約0.74という適度に管理した状態でした。設定した試験地の概要は表の通りです。初めてチェーンソーを使う人も居て、最初は緊張している様子でしたが、指導役の片平成行・有信氏や竹川社長の話しを交えながら終始和やかなムードでした。間伐作業が進むにつれ、明るくなっていく林内を満足そうにみつめる学生達をみて頼もしさを感じました。参加者からは、列状間伐の作業性は良いが残存木のことを考えると間伐の効果がどれほど得られたのか疑問が残るという声を多く聞きました。現状の間伐がいかに低コストで収益性が高くても、その後の主伐期の収入はどうなるか今後興味深いところであります。単位面積あたりの収量を最大にしていくことが林業経営にとって重要な意味を持ちますが、今回設定した試験地を今後注意深く観察していくことでその答えを待ちたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿